「短歌の目」好きな短歌10選

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「短歌の目」という企画にはじめて参加しました。それで自分の歌の解説をと思ったのですが、「好きな短歌の打線組み」という管理人の方の言葉を見て、それってもしかしたらこういうことなのかなあと恐る恐るやってみたのが以下の10選です。

まず、お断りしておくのは、僕は短歌をはじめてまだ半月だということです。なので、選んだ基準というのは歌の出来云々ではないということ(←ココ重要、テストに出ます)。それから、同じ作者からは必ず1首にしたということ。よって、選んだ歌が必ずしもその作者の10首のうちでいちばん好きな歌とは限らない、ということもそうですね。

重ねて言います。歌の優劣で選んでいない。そんなこと僕の実力では不可能だし意味がない。あるのはただ、なんとなく好きとかそいうあやふやな感情だけです。自信作だったのに選ばれてない、とがっかりする(必要はないのですが)方は、今回の参加者が僕をのぞいて26人もいるという事実を忘れないでください。そのうちのわずか10首だけですから。

 

tankanome.hateblo.jp

 

1.青

梅雨空に乾かぬ単衣干されをり青糸蜻蛉の背筋ただしき (id:usaurara

青いととんぼの背筋はまさにピンと伸びて「正しい」感じ。その観察眼の正しさに惹かれました。梅雨、乾かぬ単衣、青糸蜻蛉、どれもがピッタリきます。

 

2.梅

2.工場の屋根の隙間にぎっしりと収まる梅はそれぞれ濁る (id:kyokucho1989

これも「それぞれ濁る」の観察眼がすばらしいなあと。うちの屋根の隙間や雨どいに詰まる梅もほんといろいろな色に濁りますね。

 

3.傘

傘の中それぞれ領域持ち歩き思い思いの方角を見る (id:hyacinthus

やはりここも「思い思いの」の観察眼が好きです。「それぞれの領域を持つ」も面白い。恋人同士をイメージしましたが、そうでなくて他人同士でも同じことですね。

 

4.曲がり角

「この先をずっとまっすぐ行けばいい、曲がり角などない」って言った (id:kazagunMax

「曲がり角などない」の言い切りが小気味よいです。こう言った人のことを作者は思い出して、いま自分もそういう心境になっている、あるいはなろうとしているような気がします。

 

5.しそ

しそのろお、かちゃしそのろう 向かい合う人なく我が子とぎっこんばったん (id:imada-natsuki

しそは本来は紫蘇なのでしょうが、こういう遊び心も楽しいし、親子でシーソーに乗っている、しかも向かい合う人のいない、この光景って素直にいいなあと思いました。

 

6.紫陽花

紫陽花というラブホテルありますと、村上春樹のエッセイで見た。(id:fktack

元ネタが村上春樹のなんというエッセイなのか僕は知らないですが、村上春樹ならいかにもこういうこと言いそうなところがとても面白いですね。あと歌の素っ気なさもいいです。

 

7.つばめ

つばめ低く夕橙をきりとつてサイドスローは見えなくなるまで (id:macchauno

 夕焼け空を低く飛ぶつばめがその橙色の空を切り取っているという構図と、それをもうひとつサイドスローになぞらえているところがいいなあと思います。ずっと遠くまで伸びる直線が見えるようです。

 

8.袖

腕まくり袖から伸びるきみの腕まるで昔の父のようだと (id:mah_1225

 これは一読、とても素直な意味の歌だと好感が持てました。お母さんが我が子のシャツの袖口からすらりと伸びる腕を見て、成長を感じている様子がありありと想像できますね。

 

9.筍

湯気とぬか 白くごとごと立ち濁り解脱するごと筍茹だる (id:amenomorino

 はじめからしつこくくり返してますが、この歌にも確かな観察眼があって、ぬかでアクをとる筍、ごとごと茹でるときに立ちのぼる湯気、そういうのを見て作者はまるで解脱しているようだと感じたのかもしれません。

 

10.たらちねの

育てしが何か分からぬ闇であれ分からぬままにたらちねの母 (id:k_sampo

 全般的にみなさん苦戦しているように感じましたが、この歌にある子育ての不安とか恐れのような漠然とした感情や、育てている子そのものを闇と捉えているところになるほどなあと感じました。

 

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――以上です。たぶん今回参加したなかで僕がいちばん(そういう意味では)初心者のくせに、いろいろ生意気なことを書いています。きっととんでもない勘違いもしていると思いますが、どうぞ笑ってお許しください。

なお、ともすればこういう人気投票みたいなことになりかねない記事に対して否定的な方もいらっしゃるかと思いますが、どうぞ遠慮なくコメント欄にお書きください。その場合はただちに記事を削除します。どなたかお一人でも不快な気持ちにすることは僕の本意ではありませんので、その点ご理解ください。