2015-06-21 包丁を研ぐ 短歌 夕空から凌霄花こぼれ落つ情熱全部吸いとったごとパトカーのサイレンの音近づくと「殺人事件?」というくせやめろその次の橋まで護岸工事にてランナーはみな迂回路走る練習の声張る若手漫才師 人工滝の音にまぎれず汗滴りそこだけ色の濃くなりし薄墨色のアスファルトなり熟練の包丁研ぎは往来に背を向け坐り包丁を研ぐ梅雨空が戻る気配にシジュウカラ低い処でスピークと鳴けり